エクスポート・ウィザードを使用して、更新済みアプリケーションおよびアプリケーション・バインディングを z/OS® UNIX 上のプラットフォーム・ホーム・ディレクトリーにデプロイし、APPLDEF リソース定義を使用してそれらをプラットフォームにインストールします。
このタスクについて
専用リソースとしてサポートされる CICS® リソースを使用するプラットフォームにデプロイされたアプリケーションは、アプリケーション用に設計されたその他のリソースやインポートされたリソースと組み合わせることにより、マルチバージョン管理を行うことができます。
以下のリソースは、マルチバージョン管理されたアプリケーションの一部としてサポートされます。
- アプリケーションの一部である CICS バンドルに定義された PROGRAM リソース
- アプリケーションの一部である CICS バンドルに定義された LIBRARY リソース
- ポリシー
- アプリケーション入り口点のステートメント
- アプリケーションに対して依存関係として定義された (またはインポートされた) すべてのリソース
アプリケーションがこれらのリソースだけを使用する場合、アプリケーションの複数バージョンを同時にプラットフォームにインストールして、選択できるようにすることができます。
マルチバージョン管理がサポートされていないリソースをアプリケーションが使用する場合、新しいバージョンをインストールする前に、アプリケーションの既存バージョンを使用不可にして破棄する必要があります。
あるいは、前のバージョンのアプリケーションでインストールされているリソースと競合しないよう、アプリケーションをエクスポートする前に編集を行い、マルチバージョン管理がサポートされていないリソースの名前を変更することもできます。
手順
- アプリケーションおよびアプリケーション・バインディングの新しいバージョンを z/OS UNIX 上のプラットフォーム・ホーム・ディレクトリーにエクスポートします。
- エクスポート・ウィザードを開くには、「プロジェクト・エクスプローラー」ビューでアプリケーション・プロジェクトまたはアプリケーション・バインディング・プロジェクトを右クリックし、「z/OS UNIX ファイル・システムへのアプリケーション・プロジェクトのエクスポート」または「z/OS UNIX ファイル・システムへのアプリケーション・バインディング・プロジェクトのエクスポート」をクリックします。
- 別の方法として、アプリケーションまたはアプリケーション・バインディングをアプリケーション・エディターまたは
アプリケーション・バインディング・エディターで開き、「アクション」リストの「エクスポート・ウィザード」をクリックします。
ディレクトリーの名前の一部として、アプリケーションの新規バージョン番号が使用されます。そのため、アプリケーションの旧バージョンはプラットフォーム・ホーム・ディレクトリーに残ります。 バージョン番号を増やさなかった CICS バンドルのうち、正しいバージョンで既にプラットフォーム・ホーム・ディレクトリーにデプロイされ、CICSplex にインストールされているものは、エクスポートに組み込まれません。 アプリケーションのエクスポートのヘルプについては、CICS アプリケーション・プロジェクトのデプロイを参照してください。
- 新しいバージョン番号で新しい APPLDEF リソース定義を作成して、新しいアプリケーション・バージョンのアプリケーション・ディレクトリーを指し示すようにします。 インストール済み APPLDEF リソース定義はアプリケーションの単一バージョンを表し、編集できません。
別個の APPLDEF を作成し、アプリケーションの各バージョンを管理します。
- エクスポート処理中に APPLDEF リソース定義を作成するには、エクスポート・ウィザード内のチェック・ボックスを選択します。
- 別の方法として、「クラウド・エクスプローラー」ビューで右クリックし、
を選択して「新規アプリケーション定義 (New Application Definition)」ウィザードを開きます。
アプリケーションの既存の APPLDEF リソース定義で使用したものと同じ名前を使用します。
アプリケーション・プロジェクトの新規バージョン番号と一致する APPLDEF の新規バージョン番号を指定します (1.1.0 など)。 新規アプリケーション定義の作成のヘルプについては、CICS プラットフォーム・プロジェクトのデプロイを参照してください。
- マルチバージョン管理がサポートされていないリソースをアプリケーションが使用する場合、
アプリケーションの旧バージョンを表すものとしてインストールされている APPLCTN リソースを使用不可にして破棄します。 アプリケーションがマルチバージョン管理アプリケーションの一部としてサポートされているリソースのみを使用する場合、またはマルチバージョン管理がサポートされていないすべてのリソースの名前を変更した場合、それを使用不可にする必要はないため、この手順をスキップして、ユーザーに対するサービスが中断されないようにします。
- CICS クラウド・パースペクティブの「クラウド・エクスプローラー」ビューにある「プラットフォーム」階層または「アプリケーション」階層のいずれかで、インストールされているアプリケーションの関連するバージョンを見つけます。
アプリケーション名を右クリックし、「選択不可にする」をクリックしてから「OK」をクリックし、アプリケーションを選択不可にします。 これでアプリケーションは、そのアプリケーション入り口点を介して呼び出し元で選択することができなくなりました。
- アプリケーション名をダブルクリックして、インストール済みアプリケーション・バージョンをオンライン・アプリケーション・エディターで開きます。
「概要」タブで、「使用不可」ボタンから「使用不可および破棄」アクションを選択します。 CICSPlex SM は、CICS 領域にあるアプリケーション・バージョン用の CICS バンドルを使用不可にしてから破棄し、そのアプリケーション・バージョンをプラットフォームからアンインストールします。 別の方法として、アプリケーション・バージョンを次のように「クラウド・エクスプローラー」ビューで使用不可にして破棄することもできます。
- 「クラウド・エクスプローラー」ビューでアプリケーション名を右クリックして「使用不可」を選択し、「OK」をクリックして確定します。
- 「クラウド・エクスプローラー」ビューを最新表示して、アプリケーションが使用不可になっているかどうか、アプリケーションの状況を確認します。
アプリケーションが使用不可になっていない場合、詳細と推奨アクションについて、アプリケーションの状況の確認を参照してください。
- アプリケーションが使用不可になっている場合、アプリケーション名を右クリックして「破棄」を選択し、「OK」をクリックして確定します。
- 「クラウド・エクスプローラー」ビューを最新表示し、直前で破棄したアプリケーションのバージョンのアプリケーション定義 (APPLDEF リソース) のアプリケーション名の代わりに、名前とバージョン番号が表示されることを確認します。 CICSPlex SM がいずれかのバンドルを使用不可にするか破棄することができなかった場合、アプリケーションは破棄されません。
その場合は、詳細と推奨アクションについて、アプリケーションの状況の確認を参照してください。
- アプリケーションの新しいバージョン用の新規 APPLDEF リソース定義をインストールし、そのアプリケーション・バージョンを使用可能にし、インストールを検証します。
- 「クラウド・エクスプローラー」ビューの「プラットフォーム」階層または「アプリケーション」階層のいずれかで、正しい新規バージョン番号のアプリケーション定義を見つけます。
- 新規アプリケーション定義を右クリックして「インストール」を選択し、「OK」をクリックして確定します。 CICSPlex SM は、CICSplex でアプリケーションの新しいバージョンを表す新規 APPLCTN リソースを作成し、プラットフォームの領域間に CICS バンドルをインストールします。
CICS バンドル内で定義したリソースは、CICS 領域内で動的に作成されます。 「クラウド・エクスプローラー」ビューで、APPLDEF 名がアプリケーション名に置き換えられます。
- アプリケーション名を右クリックして「使用可能」を選択し、「OK」をクリックして確定します。 あるいは、オンライン・アプリケーション・エディターでアプリケーションを開き、「概要」タブで「使用可能」ボタンをクリックします。 CICSPlex SM は、プラットフォームの CICS 領域にある CICS バンドルを使用可能にしますが、呼び出し元がアプリケーション入り口点を介してアプリケーション・バージョンを使用することはまだできません。
- 「クラウド・エクスプローラー」ビューを最新表示して、アプリケーションの状況を確認します。
状況が ENABLED に変更されなかった場合、アプリケーション・エラーの診断のトラブルシューティング手順に従ってください。
- プラットフォームのユーザーに対してアプリケーションの新しいバージョンを選択可能にするには、「クラウド・エクスプローラー」ビューでアプリケーション名を右クリックし、「選択可能にする」をクリックした後、「OK」をクリックして、アプリケーション・バージョンを選択可能にします。 あるいは、オンライン・アプリケーション・エディターでアプリケーションを開き、「概要」タブで「選択可能にする」ボタンをクリックします。 これで呼び出し元は、アプリケーション入り口点 (PROGRAM リソースまたは URIMAP リソース) を介してこのアプリケーション・バージョンを選択できるようになります。
タスクの結果
これで、アプリケーションの新しいバージョンがプラットフォームにデプロイされます。
マルチバージョン管理がサポートされているアプリケーションで複数のバージョンを選択できる場合、呼び出し元では、選択可能な最新のアプリケーション・バージョンにアクセスすることもできますし、EXEC CICS INVOKE APPLICATION コマンドを使用して任意の選択可能なアプリケーション・バージョンを指定することもできます。
アプリケーションの特定バージョンの呼び出しについて詳しくは、「CICS TS V5.2 製品資料」の『複数バージョンを持つアプリケーションの呼び出し』を参照してください。
次のタスク
マルチバージョン管理がサポートされているアプリケーションにおいて、不要になった旧バージョンのアプリケーションをプラットフォームから一時的または永久的に除去するには、アプリケーションの選択不可化、使用不可化、および破棄の手順に従ってください。