各サーブレット・サンプルに用意されている CICS® バンドル・プロジェクトを使用して、CICS で実行される Liberty JVM サーバーにアプリケーションをデプロイすることができます。
始める前に
サーブレットのサンプルの概要で説明されているように、サンプルの Web アプリケーションを作成する必要があります。領域内で CICS リソースを作成したりインストールしたりする許可も持っていなければなりません。Websphere Developer Tooling OSGi Application Development フィーチャーのバージョン 8.5.5 もインストールする必要があります。
開発環境のセットアップを参照してください。
CICS Java™ Database Connectivity (JDBC) サンプルを配置するには、以下の追加の前提条件ステップを完了しなければなりません。
- DB2CONN CICS リソース定義を作成してインストールし、状況が接続済みであることを確認します。CICS DB2CONN 定義で指定された DB2 計画を、次のように指定されたパッケージ・リストとバインドする必要があります。
PKLIST(NULLID.*)
このタスクについて
CICS は zFS から Java アプリケーションをロードして実行するため、コンパイルされたアプリケーションを、CICS 領域がアクセスできる zFS 内のディレクトリーにデプロイする必要があります。
DB2® サンプルの場合は、サンプル DB2 データベースを有効にする必要もあります。
アプリケーションを配置およびインストールするための推奨方法は、CICS バンドル・プロジェクトを使用することです。この方法を使用すれば、これらのバンドル・プロジェクトのアプリケーション・リソースを管理するために CICS 機能を使用できます。CICS バンドル・プロジェクトは、単一の単位として論理的にデプロイされて管理される一連のプラグイン・プロジェクト、動的 Web プロジェクト、および CICS リソースをパッケージ化します。
この方法を単純な Web アプリケーション (Hello World サンプルなど) や、より複雑な Web アプリケーション (他のサーブレット・サンプルなど) で使用できます。
アプリケーションをデプロイおよびインストールするためのもう 1 つの方法は、Liberty デプロイメント・メカニズムを使用して WAR ファイルまたは EBA ファイルをデプロイする方法です。
プロジェクトを WAR ファイルまたは EBA ファイルとしてエクスポートすると、FTP を使用してそのファイルを Liberty JVM サーバーの dropins ディレクトリーにコピーできます。この方法を単純な Web アプリケーション (Hello World サンプルなど) で使用できます。
手順
- CICS バンドル・プロジェクトを使用してサンプルをデプロイするために、CICS Explorer SDK を使用できます。
- バンドル・プロジェクトを右クリックし、「z/OS UNIX ファイル・システムへのバンドル・プロジェクトのエクスポート」をクリックします。
- ウィザードに従い、CICS 領域によってアクセスできる zFS 内の場所にバンドルを配置します。 サンプル BUNDLE リソース定義をサンプル・グループ DFH$WLP で使用するには、zFS 上の親ディレクトリーとして /tmp/cicsts52 を使用します。 CICS Explorer SDK は CICS バンドルと関連するプロジェクトを zFS にデプロイします。
CICS バンドルに .osgibundle か .warbundle の成果物が含まれている場合、関連するプロジェクトは、それらの成果物のプロジェクト・ビルド・プロパティーで指定されているようにビルドされ、さらにエクスポートされます。
- CICS Java Database Connectivity (JDBC) のサンプルでは、デプロイするバンドル・プロジェクトが 1 つあります。
そのバンドル・プロジェクトで手順 1 と 2 を実行してください。
- サンプル DFHWLP.jvmprofile を編集し、-Dcom.ibm.cics.jvmserver.wlp.autoconfigure=true システム・プロパティーを使用して自動構成オプションをオンにします。server.xml が自動的に生成され、WLP_USER_DIR/servers/server_name ディレクトリーに追加されます。
「z/OS® UNIX ファイル」ビューを使用して、ディレクトリー構造を表示し、ファイルを編集できます。それぞれの環境に応じて、-Dcom.ibm.cics.jvmserver.wlp.server.host の値と、-Dcom.ibm.cics.jvmserver.wlp.server.http.port または -Dcom.ibm.cics.jvmserver.wlp.server.https.port のいずれかの値を指定する必要があります。
JDBC サンプルの場合、-Dcom.ibm.cics.jvmserver.wlp.jdbc.driver.location プロパティーを DB2 JDBC ドライバーの場所に設定します。 詳しくは、CICS DB2 JDBC タイプ 2 ドライバーの Liberty 用データ・ソースの手動構成を参照してください。
- CICSplex Explorer ビューで、サーブレットのサンプルの実行場所となる CICS 領域を選択します。
- サンプル・グループ DFH$WLP の中にある、JVMSERVER リソース DFHWLP をインストールします。 このサンプルのリソースは、CICS 領域に Liberty JVM サーバーを作成します。
Liberty JVM サーバーは、server.xml ファイルや Web アプリケーション用の dropins ディレクトリーを含むディレクトリー構造を zFS 内に作成します。をクリックすることにより、JVM サーバーの状況を確認できます。
- をクリックして、「バンドル定義」ビューを開きます。 このビューは、CICS 領域のすべてのバンドル定義をリストします。
- サンプル・バンドルのリソース定義をサンプル・グループ DFH$WLP にインストールします。 サンプル・バンドルのリソース定義 WLPHELLO は、CICS Hello World サンプルに必要です。
WLPTSQ は CICS Temporary Storage Queue (TSQ) サンプルに必要です。
JDBC のサンプルでは WLPJDBC が必要です。
これらのサンプル定義は、CICS バンドルがデプロイされる場所として /tmp/cicsts52 を指定します。
- cicsts:security-1.0 機能を構成した場合や自動構成を使用する場合は、必要なセキュリティー・ルールを構成したことを確認します。
Liberty JVM サーバーに関するセキュリティーの構成を参照してください。
- オプション: 提供されているサンプルを変更する場合があるかもしれません。以前に同じサンプルを配置しており今回再配置する場合は、サンプルの新バージョンを実行するためにバンドルをいったん使用不可にしてから再度使用可能にする必要があります。
WAR ファイルまたは EBA ファイル (サンプルによって異なる) が Liberty プロファイル・サーバーにロードされ、すべての OSGi バンドルが OSGi フレームワークで登録されます。
- Liberty 配置モデルに従う単純なサンプルを配置するには、CICS 内で JVM サーバーを構成して使用可能にしなければなりません。 JVM サーバーを有効にすると、dropins ディレクトリーが作成されます。
- DFHWLP.jvmprofile を編集し、-Dcom.ibm.cics.jvmserver.wlp.autoconfigure=true システム・プロパティーを使用して自動構成をオンにします。
- CICSplex Explorer ビューで、サーブレットのサンプルの実行場所となる CICS 領域を選択します。
- サンプル・グループ DFH$WLP の中にある、JVMSERVER リソース DFHWLP をインストールします。 このサンプルのリソースは、CICS 領域に Liberty JVM サーバーを作成します。
Liberty JVM サーバーは、server.xml ファイルや Web アプリケーション用の dropins ディレクトリーを含むディレクトリー構造を zFS 内に作成します。をクリックすることにより、JVM サーバーの状況を確認できます。
- 「リソース」パースペクティブで、動的 Web プロジェクトを右クリックし、WAR ファイルまたは EBA ファイルとしてローカル・ワークステーションにエクスポートします。
- FTP を使用して、バイナリー・モードで WAR ファイルまたは EBA ファイルを dropins ディレクトリーにコピーします。
- server.xml ファイルを編集して、ホスト名とポート番号を変更できます。
タスクの結果
サーブレットと JSP ページが含まれている Web アプリケーションを、CICS 内で実行している Liberty JVM サーバーに配置し、ホスト名とポート番号を使用するようにこの Liberty JVM サーバーを構成しました。
次のタスク
サーブレットのサンプルの実行で説明されているように、Web ブラウザーから Web アプリケーションにアクセスして、Liberty JVM サーバーの構成を確認できます。