「リソース・グループの作成」ウィザード: ポリシーおよび属性の選択

このページでは、リソース・グループの始動ポリシー、フォールバック・ポリシー、およびフォールオーバー・ポリシーを構成します。 また、リソース・グループのワークロード・パーティション (WPAR) を使用可能にするかどうかを指定することもできます。

フィールド

始動ポリシー
リソース・グループの始動ポリシーを以下から 1 つ選択します。
ホーム・ノードのみでオンライン
このオプションは、リソース・グループの始動時にホーム (最高優先順位) ノードでのみリソース・グループをオンラインにする場合に選択します。 このオプションを使用するには、最高優先順位ノード (リソース・グループのノード・リスト内の最初のノード) が使用可能になっていなければなりません。 このオプションがデフォルトの選択です。
最初に使用可能なノードでオンライン
変更の始まりこのオプションは、使用可能になる最初の参加ノードでリソース・グループをアクティブにする場合に選択します。 この始動ポリシー・オプションを使用した場合、リソース・グループの整定時間が構成されていると、その整定時間はこのリソース・グループに対してのみ使用されます。変更の終わり
ノード配布ポリシーを使用してオンライン
変更の始まりこのオプションは、ノード・ベースの配布ポリシーに従ってリソース・グループをオンラインにする場合に選択します。 このオプションでは、始動時にオンラインにできるリソース・グループはノードごとに 1 つのみです。 置換で Inter-Packet Arrival Time を使用する単一アダプター・ネットワークを使用する予定がある場合は、このオプションを使用してください。 このオプションを選択すると、「フォールバック・ポリシー」プロパティーが「フォールバックしない」オプションに設定され、このポリシーに関して他のオプションを選択できなくなります。変更の終わり
使用可能なすべてのノードでオンライン
このオプションは、すべてのノードでリソース・グループをオンラインにする場合に選択します。 この始動ポリシーを選択すると、リソース・グループがコンカレント・リソース・グループとして構成されます。 このオプションをリソース・グループに対して選択する場合は、このグループ内のリソースを複数のノードで同時にオンラインにできることを確認してください。 このオプションを選択すると、「フォールオーバー・ポリシー」プロパティーは「オフラインにする」オプションに設定されます。 また、「フォールバック・ポリシー」プロパティーは「フォールバックしない」オプションに設定されます。 これらのポリシーに他のオプションを選択することはできません。
フォールオーバー・ポリシー
フォールオーバーは、以前に別のノードで所有されていたリソースの可用性を維持するために、これらのリソースをアクティブ・ノードが獲得するプロセスです。 ユーザー定義リソース・グループに以下のいずれかのフォールオーバー・ポリシーを選択してください。
リスト内の次の優先順位のノードにフォールオーバー
変更の始まりフォールオーバー時に、ノードごとに 1 つのリソース・グループのみをオンラインにする場合は、このオプションを選択します。 リソース・グループは、リソース・グループのノード・リストに指定されたデフォルトのノード優先順位に基づいてオンラインにされます。 このオプションがデフォルトの選択です。変更の終わり
動的ノード優先順位を使用してフォールオーバー
このオプションは、いずれかの事前定義動的ノード優先順位ポリシーを使用する場合に選択します。 これらの動的ノード優先順位ポリシーは、使用可能なメモリーが最大のノードなど、Reliable Scalable Cluster Technology (RSCT) 変数に基づいています。 リソース・グループのノードが 2 個以下の場合、このオプションは使用できません。 このオプションを選択し、リソース・グループのノードが 3 つ以上ある場合は、「動的ノード優先順位ポリシー」プロパティーも指定する必要があります。
オフラインにする (エラー・ノードのみ)
このオプションは、エラー状態の間、ノード上でリソース・グループを オフラインにする場合に選択します。 特定ノードの障害時に、リソース・グループをそのノードでのみオフラインにし、他のノードではオンラインのままにする場合は、このオプションを使用します。 このオプションは、リソース・グループの「始動ポリシー」プロパティーで「使用可能なすべてのノードでオンライン」オプションを選択した場合にのみ使用できます。
動的ノード優先順位ポリシー
5 つの動的ノード優先順位ポリシーのいずれかを使用するように、リソース・グループのフォールオーバー動作を構成できます。 これらのポリシーは、リソース・グループのテークオーバー・ノードを動的に選択する方法を定義します。 これらのポリシーは、メモリーの最大量またはコンピューター処理装置 (CPU) の最小使用量などの RSCT 変数に基づいています。 このポリシーにより、リソース・グループの移動またはオンライン化のいずれかが行われるイベント中にリソース・グループの宛先の決定に使用されるノードの優先順位が決まります。 リソース・グループを回復するために、PowerHA® SystemMirror はフォールオーバー時に、ポリシーに最適なノードを選択します。 リソース・グループの「フォールオーバー・ポリシー」プロパティーに「オフラインにする (エラー・ノードのみ)」オプションを選択した場合は、動的ノード・ポリシーを選択する必要があります。

以下のいずれかの動的ノード・ポリシーを選択してください。

リスト内の次のノード
このオプションは、テークオーバー・ノードを、リソース・グループのノード・リスト内の次のノードにする場合に選択します。
最大空きメモリー
このオプションは、フリー・メモリーのパーセンテージが最大であるノードをテークオーバー・ノードにする場合に選択します。
最大プロセッサー時間
このオプションは、使用可能プロセッサー時間が最大であるノードをテークオーバー・ノードにする場合に選択します。
最小ビジー率
このオプションは、ストレージ・ディスクのビジー率が最小であるノードをテークオーバー・ノードにする場合に選択します。
最大 DNP スクリプト戻り値
このオプションは、リソース・グループに指定された動的ノード・ポリシー (DNP) スクリプトに基づく最大の戻り値を持つノードをテークオーバー・ノードにする場合に選択します。 このオプションを選択する場合は、ユーザー定義ファイルまたはスクリプトも指定する必要があります。
ゼロ以外の最小 DNP スクリプト戻り値
このオプションは、リソース・グループに指定された動的ノード・ポリシー (DNP) スクリプトに基づくゼロ以外の最小の戻り値を持つノードをテークオーバー・ノードにする場合に選択します。 このオプションを選択する場合は、ユーザー定義ファイルまたはスクリプトも指定する必要があります。
実行ファイルまたはスクリプト
リソース・グループに対してテークオーバー・ノードが動的に選択される方法を決定するために使用する ユーザー定義スクリプトの絶対パスとファイル名を指定します。 「動的ノード・ポリシー」プロパティーに「最大 DNP スクリプト戻り値」オプションまたは「ゼロ以外の最小 DNP スクリプト戻り値」オプションのいずれかを選択した場合は、この情報を指定する必要があります。
タイムアウト (秒)
PowerHA SystemMirror がユーザー定義スクリプトの完了を待機する時間を指定します。 ノードにおいて指定時間内に完了しなかったスクリプトは停止し、そのノードの戻り値はゼロになります。 すべてのノードで指定時間内にスクリプトが完了しなかった場合、テークオーバー・ノードの決定にはデフォルトのノード優先順位が使用されます。
フォールバック・ポリシー
フォールバックとは、結合ノードまたは再統合ノードが、他のノードによって以前に所有されていたリソースを取得するプロセスのことです。 リソース・グループのフォールバック・ポリシーを以下から 1 つ選択してください。
リスト内のより高い優先順位のノードにフォールバック
このオプションは、より高い優先順位のノードがクラスターに結合するときに リソース・グループがフォールバックするように指定する場合に選択します。 このオプションを選択した場合は、「フォールバック・タイマー」プロパティーを構成できます。 フォールバック・タイマーは、より高い優先順位のノードにリソース・グループがフォールバックする際の遅延間隔を決定します。 フォールバック・タイマーを構成しない場合、リソース・グループは、より高い優先順位のノードがクラスターに結合すると即時にフォールバックします。
フォールバックしない
このオプションは、より高い優先順位のノードがクラスターに結合するときに リソース・グループがフォールバックしないように指定する場合に選択します。
フォールバック・タイマー
変更の始まりより高い優先順位のノードにリソース・グループがフォールバックする際の遅延に使用する適切な時間間隔を選択します。 このリソース・グループに関連する保守用の停止を計画する際には、フォールバック・タイマーを使用すると便利です。 また、営業時間のオフピーク時にフォールバックが発生するようにスケジュールする場合も、フォールバック・タイマーが役立ちます。 選択できるオプションは、「即時」「日次」「週次」「月次」「年次」、または 「特定日」のいずれかです。 「特定日」オプションを選択した場合は、日付を手動で入力する必要があります。変更の終わり
変更の始まりサイト間管理ポリシー 変更の終わり
変更の始まり複数サイトにわたるリソース・グループを管理するためのポリシーを選択します。 このプロパティーは、PowerHA SystemMirror 7.1 Enterprise Edition を使用している場合にのみ使用可能です。
無視
変更の始まりリソース・グループにオンライン 2 次インスタンスがないことを指示するには、このオプションを選択します。 サイトまたは複製リソースが構成されていない場合は、このオプションを選択してください。 このオプションは、サイト間 LVM ミラーリングを利用する場合に使用できます。 また、High Availability Cluster Multi-Processing Extended Distance (HACMP/XD) for Metro Mirror を使用する場合にも、このオプションを使用できます。変更の終わり
1 次サイトを優先
変更の始まり優先順位に従って複数のサイトで引き継がれるリソースがある場合は、このポリシーを選択します。 サイトに障害が発生すると、最高優先順位を持つアクティブ・サイトがリソースを獲得します。 障害のあったサイトでクラスターが再結合されると、最高優先順位を持つサイトがリソースを獲得します。 変更の終わり
始動時にリソース・グループの 1 次インスタンスを 1 次サイトでオンラインにすることを指示するには、このオプションを選択します。 2 次インスタンスは、もう一方のサイトで開始されます。 1 次サイトがクラスターに再結合すると、1 次インスタンスはフォールバックします。
一方のサイトでオンライン
変更の始まり始動時にリソース・グループの 1 次インスタンスをいずれかのサイト上の (ノード・ポリシー基準を満たす) 最初のノードでオンラインにするには、このポリシーを選択します。 2 次インスタンスは、もう一方のサイトで開始されます。 元のサイトがクラスターに再結合しても、1 次インスタンスはフォールバックしません。変更の終わり
両方のサイトでオンライン
リソース・グループが始動時に両方のサイトでオンラインになることを指示するには、このポリシーを選択します。 このポリシーを使用するには、「始動ポリシー」プロパティーが「使用可能なすべてのノードでオンライン」に設定されている必要があります。 このオプションを選択した場合、リソース・グループはフォールオーバーまたはフォールバックできません。 リソース・グループは、現在リソース・グループがあるサイトでリソース・グループをオンラインにできる、またはオンライン状態を保持できるノードまたは条件が存在しない場合にのみ、別のサイトに移動されます。 アクティブなリソース・グループを所有するサイトは 1 次 サイトと呼ばれます。
変更の終わり
WPAR を使用可能にする
ワークロード・パーティション (WPAR) を使用可能にするには、このオプションを選択します。 ワークロード・パーティションは仮想化されたオペレーティング・システム環境であり、AIX® オペレーティング・システムの単一インスタンス内でソフトウェアによって作成されます。 このオプションは、現行リソース・グループに属するすべての PowerHA SystemMirror アプリケーション・サーバーが指定の WPAR で稼働するように 指定します。 さらに、このリソース・グループの一部であるすべてのサービス・ラベルおよびファイルシステム・リソースが、指定の WPAR に割り当てられます。
WPAR 名
WPAR 名はリソース・グループ名と同じです。 変更はできません。