「ボリューム・グループの作成」ウィザード: ファイルシステムの構成

このページでは、ボリューム・グループに組み込む 1 つ以上のファイルシステムを作成および構成します。

作成するファイルシステムごとに、対応する論理ボリュームが必要です。 ファイルシステムを作成および構成するが、論理ボリュームは作成および構成しない場合、論理ボリュームはウィザードによって自動的に作成されます。 ウィザードにより、指定するファイルシステム構成オプションに最も適合する論理ボリュームのプロパティーが設定されます。

フィールド

ファイルシステム・タイプ
作成するファイルシステムのタイプを選択します。
標準
AIX® バージョン 3 ファイルシステムと互換性のあるファイルシステムを作成するには、このタイプを選択します。 このタイプを選択する場合は、「フラグメント・サイズ」「i ノード当たりのバイト数 (NBPI)」、および「割り当てグループ・サイズ」の各プロパティーのデフォルト値を受け入れる必要があります。 また、ファイルシステム・サイズは 2 GB 未満に維持する必要があります。
圧縮
すべてのデータが自動的に圧縮されるファイルシステムを作成するには、このタイプを選択します。 ファイルシステムは、データをディスクに書き込む前に LZ 圧縮を使用します。 ディスクからの読み取り時に、データはすべて自動的に解凍されます。
ラージ・ファイル・イネーブル
最大ファイル・サイズが 2 GB から 64 GB - 124 MB まで増加されたファイルシステムを作成するには、このタイプを選択します。
拡張
変更の開始データベース・ジャーナリング技法を使用して構造上の整合性を維持するファイルシステムを作成する場合は、このタイプを選択します。 システムが異常停止した場合に、これらの技法は、ファイルシステムの損傷を防ぐために役立ちます。 拡張ジャーナル・ファイルシステム (JFS) では、32 ビットと 64 ビットの両方のファイルシステム・セマンティクスがサポートされます。 また、4 ペタバイト (PB) のファイルシステムがサポートされ、未使用の i ノードでディスク・スペースが無駄にならないように、i ノードが動的に割り当てられます。 i ノード とは、AIX、UNIX、または Linux システム上の個々のファイルを記述する内部構造です。 i ノードには、ファイル内容ではなく、ファイルに関する情報が入っています。
注: タイプがジャーナル・ファイルシステム 2 (JFS2) の論理ボリュームの論理ボリューム名を選択した場合は、この値が関連ファイルシステムのデフォルト・タイプになります。 このデフォルト値は変更できません。 タイプが JFS の論理ボリュームの論理ボリューム名を選択した場合、この値をファイルシステム・タイプとして選択することはできません。
変更の終了
論理ボリューム名
このファイルシステムの追加先となる論理ボリュームの名前を選択または指定します。 「論理ボリューム」ページで作成した任意の論理ボリュームの名前を選択できます。 選択した論理ボリュームには、選択した「ファイルシステム・タイプ」 プロパティーとの互換性がなければなりません。

新しい名前を指定すると、この名前を使用した論理ボリュームがウィザードで自動的に作成されます。 値を入力しない場合でも、論理ボリュームがウィザードで自動的に作成されます。 ウィザードにより、指定するファイルシステム構成オプションに最も適合する論理ボリュームのプロパティーが設定されます。

クラスター内で固有の名前を指定する必要があります。 名前は 1 文字から 32 文字で構成されていなければなりません。 英字 A から Z と a から z、数字 0 から 9、および下線 (_) 文字を使用できます。 また、名前の先頭を数字にすることはできません。
注: この論理ボリュームが論理ボリューム・マネージャー (LVM) ミラーリング構成を含むサイト間ミラーリング構成の一部である場合は、論理ボリューム名の一部としてサイト名を組み込んでください。 例えば、LV1site1 のような名前を使用します。
ファイルシステムのサイズ
以下のプロパティーに指定する値の組み合わせにより、新規ファイルシステムの合計サイズが決まります。
単位数
選択した「単位サイズ」プロパティーの合計単位数。
単位サイズ
新規ファイルシステムで使用する個々の単位サイズ。 メガバイトギガバイト、または 512 バイトの単位サイズを選択できます。
マウント・ポイント
マウント・ポイントの絶対ディレクトリー・パスを指定します。 マウント・ポイントとは、そこからファイルシステムを使用できるロケーションです。
マウント・オプション
ファイルシステムのマウント・ポイントに以下のセキュリティー・オプションのいずれかを選択します。
nosuid
この値を選択すると、「実行時にユーザー ID を設定する」(setuid) プログラムおよび「実行時にグループ ID を設定する」(setgid) プログラムをファイルシステムのマウント・ポイントから実行できなくなります。
nodev
変更の開始この値を選択すると、デバイスのオープン・システム呼び出しをファイルシステムのマウント・ポイントで実行できなくなります。 また、このオプションを指定すると、ユーザーはクライアント上のデバイス固有ファイルを使用してサーバー・デバイスにアクセスできなくなります。変更の終了
許可
ファイルシステムのアクセス許可のタイプを選択します。
読み取り/書き込み
変更の開始ファイルシステムからの読み取りおよびファイルシステムへの書き込みの両方をアプリケーションに許可するには、この値を選択します。 このオプションがデフォルト値です。変更の終了
読み取り専用
変更の開始ファイルシステムからのデータの読み取りのみを アプリケーションに許可するには、この値を選択します。変更の終了
ディスク・アカウンティングの開始
変更の開始ファイルシステムでディスク・アカウンティングを使用可能にするかどうかを選択します。 このオプションは、ファイルシステム・タイプが「拡張」の場合には使用できません。
いいえ
ファイルシステムでディスク・アカウンティングを使用不可にするには、この値を選択します。 このオプションがデフォルト値です。
はい
変更の開始ディスク・アカウンティングを使用してファイルシステムの使用データを キャプチャーするには、この値を選択します。変更の終了
変更の終了
フラグメント・サイズ (バイト)
変更の開始ファイルシステムのフラグメント・サイズ (バイト) を選択します。 このオプションは、「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「拡張」または「ラージ・ファイル・イネーブル」オプションには使用できません。 フラグメント・サイズは、512、1024、2048、または 4096 バイトに設定できます。 フルブロック (4096 バイト) よりも小さいフラグメント・サイズを選択すると、部分ブロックをより効率的にファイルシステムに保管できます。 この結果、ファイルシステムでは、データを保持するために必要な最小限の数のフラグメントが使用されます。 例えば、部分ブロックはファイルの末尾に割り当てられます。

ファイルシステムが圧縮されている場合、選択できるフラグメント・サイズは 512 バイト、1024 バイト、または 2048 バイトのみです。 「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「圧縮」オプションのデフォルト値は 512 バイトです。 「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「標準」オプションのデフォルト値は 4096 バイトです。

変更の終了
ブロック・サイズ
変更の開始ファイルシステムに使用するブロック・サイズ (バイト) を選択します。 このプロパティーは、「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「拡張」オプションにのみ使用できます。 ブロック・サイズは、512、1024、2048、または 4096 バイトに設定できます。 デフォルト値は 4096 バイトです。 これより小さいブロック・サイズを選択すると、小さなファイルのディスク・スペース使用量を節約するようにファイルシステムが設定されますが、操作上の使用量が増えることがあります。 ブロック・サイズが 4096 バイト以外のファイルシステムにはより小さな単位でディスク・スペースが割り当てられるため、ファイルやディレクトリーのサイズが繰り返し拡張されると、割り当てアクティビティーの発生頻度が増す可能性があります。 この過剰な割り当てアクティビティーにより、パフォーマンスが悪影響を受ける恐れがあります。 変更の終了
変更の開始i ノードごとのバイト数変更の終了
変更の開始ファイルシステム・サイズに使用する値 (バイト) を選択します。 このプロパティーに選択した数値は、「割り当てグループ・サイズ」プロパティーに選択した数値とともに、i ノードの数を決定する比率として使用されます。 i ノードあたりのバイト数 (NBPI) を増加すると、ファイルシステム内の i ノードの総数が減少します。 ファイルシステム内の i ノードの総数によって、ファイルの総数とファイルシステムの合計サイズが制限されます。 許容される NBPI 値は、「割り当てグループ・サイズ」プロパティーに選択した数値によって異なります。

許容される NBPI 値は、選択した「割り当てグループ・サイズ」プロパティーによって異なります。 「割り当てグループ・サイズ」プロパティーの値に 8 MB を選択した場合、許容される NBPI 値は 512、1024、2048、4096、8192、および 16,384 です。 割り当てグループ・サイズが大きいほど、許容される NBPI 値の範囲も拡大します。 値 16 MB を選択した場合、NBPI 値は 1024、2048、4096、8193、16,384、および 32,768 です。 値 32 MB を選択した場合、NBPI 値は 2048、4096、8192、16,384、32,768、および 65,536 です。 値 64 MB を選択した場合、NBPI 値は 4096、8192、16,384、 32,768、65,536、および 131,072 です。

「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「圧縮」オプションのデフォルト値は 512 です。 「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「標準」オプションおよび「ラージ・ファイル・イネーブル」オプションのデフォルト値は 4096 です。

「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの値が「拡張」の場合、このプロパティーを設定することはできません。

変更の終了
変更の開始割り当てグループ・サイズ (MB)変更の終了
変更の開始ファイルシステムの割り当てグループのサイズを選択します。 8、16、32、または 64 の値を選択できます。 連続するリソース割り当てを長期間提供するために十分な大きさの割り当てグループが作成されるように、割り当てグループ・サイズを選択してください。 割り当てグループの最大数は 128 グループです。 割り当てグループの最小サイズは 8192 ファイルシステム・ブロックです。

このプロパティーに選択した値によって、「i ノードあたりのバイト数」プロパティーで選択可能な値の範囲が決まります。 「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「標準」オプションおよび「圧縮」オプションのデフォルト値は 8 です。 「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「ラージ・ファイル・イネーブル」オプションのデフォルト値は 64 です。

「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの値が「拡張」の場合、このプロパティーを設定することはできません。

変更の終了
ログの論理ボリューム
変更の開始新規ファイルシステムのロギング用デバイスとして使用する論理ボリュームの名前を選択または指定します。 「論理ボリューム」ページで作成した任意の論理ボリュームの名前を選択できます。 論理ボリュームには、選択した「ファイルシステム・タイプ」 プロパティーとの互換性がなければなりません。

タイプが「標準」、「圧縮」、または「ラージ・ファイル・イネーブル」のファイルシステムを作成する場合は、使用可能な論理ボリュームのリストから、タイプ「jfslog」の論理ボリュームを選択します。

タイプが「拡張」のファイルシステムを作成する場合は、リストからタイプ「jfs2log」の論理ボリュームを選択します。 また、値「インライン」を選択して、ファイルシステムのジャーナル・ログがファイルシステム自体に組み込まれるようにすることができます。

新しい名前を指定すると、この名前を使用した論理ボリュームがウィザードで自動的に作成されます。 値を入力しない場合でも、論理ボリュームがウィザードで自動的に作成されます。 ウィザードにより、指定するファイルシステム構成オプションに最も適合する論理ボリュームのプロパティーが設定されます。

インライン・ログ・サイズ (MB)
オプションのインライン・ジャーナル・ログのサイズ (メガバイト) を指定します。 デフォルト値は、ファイルシステムのサイズを 256 で除算した値です。 このプロパティーは、「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「拡張」オプションにのみ使用でき、また「ログの論理ボリューム」プロパティーに値「インライン」を選択した場合にのみ使用できます。
変更の終了
拡張属性形式
JFS2 ファイルシステムに名前付き拡張属性を保管するために使用する形式バージョンを選択します。 このプロパティーは、「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「拡張」オプションにのみ使用できます。 以下のいずれかの形式バージョンを選択してください。
バージョン 1
AIX バージョン 4.2 以前と互換性があるフォーマットになるようにファイルシステムを構成するには、この値を選択します。 このオプションがデフォルト値です。
バージョン 2
スケーラブルな名前付き拡張属性およびネットワーク・ファイル・システム 4 (NFS4) のアクセス制御リスト (ACL) をサポートするようにファイルシステムを構成するには、この値を選択します。
変更の開始クォータ管理を使用可能にする変更の終了
変更の開始ファイルシステムのクォータ管理の処理方法を選択します。 クォータ管理は、ディスク・スペースの使用を制御します。 このプロパティーは、「ファイルシステム・タイプ」プロパティーの「拡張」オプションにのみ使用できます。
いいえ
ファイルシステムでクォータ管理を使用不可にするには、この値を選択します。 ファイルシステムは、使用統計を収集せず、使用制限を実施しません。 このオプションがデフォルト値です。
すべて
ファイルシステムでフルクォータ管理を使用可能にするには、この値を選択します。 ファイルシステムはファイルおよびブロックの使用統計を収集および維持し、すべてのユーザーおよびすべてのユーザー・グループに対して使用制限を実施します。
ユーザー
すべての個別ユーザーを対象としたクォータ管理をファイルシステムで使用可能にするには、この値を選択します。
グループ
すべてのグループを対象としたクォータ管理をファイルシステムで使用可能にするには、この値を選択します。
変更の終了

アクション

さらに追加
ボリューム・グループに組み込む別のファイルシステムを構成できるように、別のプロパティー・フィールド・セットを追加するには、「さらに追加」をクリックします。
除去
構成済みファイルシステムをボリューム・グループから除去し、プロパティー・フィールドからすべての内容を除去するには、「除去」をクリックします。